クラウンブリッジ

 

メタルボンドクラウンによる上顎8歯修覆

クラウン

虫歯がひどい場合や、歯のない部分を補う場合、金属や瀬戸物で作った人工の歯を被せる処置をします。これはどこでもみられるポピュラーな処置です。(クラウンと呼びます)。この被せる処置はどんなに精密にしても神様が創った歯には到底かないません。しかしながら私の医院ではできるだけ適合(フィット)の良い、精密なクラウンを作るように努力しています。

術前

保険診療による治療

術後

オールセラミックスクラウンによる修復


左側の症例はレジン(プラスティック)とメタル(金属)によって修復されています。歯肉の内側にあるメタルの色が透過しては歯肉が黒ずんで見えます。

右側の症例は術後でメタルをいっさい使わないオールセラミックスクラウンで修復しました。歯の中の土台もファイバーポスト(歯冠色のもの)を使いました。顕微鏡テクニックより精密な審美的な治療が可能です。20ミクロン以下の精度です。

前歯のクラウン(差し歯ともいうのでしょうか、私達歯科医は差し歯とは言いません、かぶせものはクラウンと言います)の歯肉が黒ずんでいる症例を見かけます。

 

理由は
1)クラウンの精度は悪く歯と歯肉の間に隙間がある。

2)クラウンの形態が悪く歯肉を圧迫している。

3)使用金属が粗悪で金属イオンが歯肉に溶出して歯肉を変色させている。4)金属のシャドウが反映している。

 

 

クラウンフィット

人工の歯との境目があると、クラウンの間にプラーク(歯垢)が停滞し、再び虫歯になりやすいのです。再び虫歯にならないようにクラウン適合(フィット)の良い精密なクラウンは歯科治療にとても重要です。

術前

48歳女性の口腔内写真(申し訳ありませんが、画像は少し古い症例となります。)質の悪い治療がなされています。クラウンの材質、精度が悪すぎます。

保険診療の補綴物

抜歯後の顕微鏡撮影600ミクロンの隙間が歯とクラウンの間に存在します。永久補綴物としては不安が残ります。

(100倍の顕微鏡撮影)

100ミクロン以上の隙間が開いてしまう。平均150ミクロン

(100倍の顕微鏡撮影)


上の2つの写真は100倍のマイクロスコープでクラウンと歯の間の隙間をのぞいて見たところです。とんでもない大きな隙間に見えますね。ここから、2次的に再び虫歯になることが多くあります。

自費診療の補綴物 超精密マイクロスコープテクニック

精密な補綴物

顕微鏡テクニックによる平均20ミクロン

(100倍の顕微鏡撮影)

保健診療の補綴物

精密なセラミッククラウン
5ミクロンの隙間

顕微鏡テクニックによりここまでの製作が可能(100倍の顕微鏡撮影)


術後10年

 

術後10年経っても口腔内の健康は維持しています。

あと10年は維持できるでしょう。


上下顎はフルマウス(前顎)

セラミックによる修復でも精密なかみあわせが可能になりました

資料提供:檜田健幸

 

術前 不適合なラフな治療です

術後 すばらしく美しくなりました


情報不足が生む有害なクラウン

クラウン、入れ歯をつくるのは歯科技工士

被せる治療(クラウン)は下手なものをつくれば、治すどころかかえって健康なところまで悪くしてしまいます。なぜ、しばしば有害なクラウンやブリッジが口の中に入るのでしょうか。その理由は、情報不足にあります。
 クラウンや入れ歯をつくるのは実は歯科医ではなく、歯科技工士という専門職です。前歯のクラウンや総入れ歯の治療では、実際に制作にあたる歯科技工士が、直接患者さんと顔を合わせて口の中の状態や患者さんの顔つき、話し方を知ることが好ましいです。このような治療では、仕上がりの自然さや顔立ちとの調和、若々しさの回復が患者さんの満足を得るための重要な要素だからです。
 歯科技工士は普段、患者さんの口の型から作った石膏模型上で作業します。石膏模型を患者さんの口の代わりにして、クラウンや入れ歯を作るのです。
 このため、何より大切なの情報は歯の型です。クラウンや入れ歯の治療では、歯科医がするのは歯肉や神経の治療を別にすれば、歯を削り、歯の型をとり、かみ合わせの状態を型にとるだけです。あとはすべて歯科技工士が制作し、歯科医がセットするのです。せすから、歯科技工士に伝える情報が不正確であれば、有害なものができてしまいます。

正確で明確な型どりが不可欠

たとえば、口の中に十分に調和したクラウンをつくるには、まず歯ぐきの健康回復をしっかりして、かぶせるために歯を削ります。このとき、一番大切なことは、削ったところと削っていないところとの境目の線が、きれいにはっきりとしていることです。削り終わったらプラスティックで仮の歯をつくってかぶせます。これは、本物ができるまでの仮の歯ですが、最終的に、患者さんの口の中に入るクラウンの歯肉との調和と清掃のしやすさ、となりの歯との調和、かみ合わせ、前歯の場合には、顔型との調和などをチェックし修正するためのテスト版なのです。

次に削った歯の型をとります。クラウンの場合には、この型どりが出来、不出来を左右するキーポイントです。方法は歯科医によって何種類かあります。歯と歯ぐきの間をしっかり露出させて、削ったところと削っていないところの境目の線を正確に型にとります。前歯の場合には、色のサンプルを使って歯の色を選ぶ作業も大事です。 当院では歯科技工士が出張し、面接を行います。

1.歯肉の健康回復

2.削ったところの境目のきれいな型

3.仮の歯でテスト

 

このようにして初めて、見た目もよく、清掃しやすく、しかも歯肉に害のないクラウンがつくれます。
左の写真は形成限界が正しく、明瞭に印象された石膏模型です。

症例1

術前 正面観

歯周組織の健康が改善されないままに不適合なクラウンが装着されています。クラウンとご自身の歯の間は大きな隙間が見られます。

よく聞かれる質問です。

「時間が経っているからすきまが開いたのですか?」

そうではありません、「初めからすきまがあいていたのです」。

術後 正面観

1994年の症例ですのでスライドフィルムが劣化しているので画質が悪いです。

症例2

術前 正面観

歯とクラウンの隙間は、後でコンポジットレジンで充填されています。

術後 正面観